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夢日記 第65夜「舞殿の白法衣」

夢日記「Dream Diary」
06 /28 2017

こんにちは、ぽち猫です。
掃除の時に懐かしいビデオを見付けたので、久しぶりに“玉ニュー”を見ながら作業しています。

「夢日記アプリ」に投稿中の“夢”の物語です。




三人の少年が、川岸を無邪気に走っている。

彼らは近くの村の子供達だ。
手にはしなやかな枝を持ち、裸足で不安定な岩肌を蹴って駆けていた。

――今日は、年に一度の“夏祭り”の日。

村の大人達は皆、祭りの準備に出払っていたので、少年達は川へと探検に来ていたのだ。


――


着物の裾をたくし上げ、少年達はお気に入りの大岩に腰掛けて水を蹴っていた。

一番、背の高い少年は“兄”であり、一番、背の低い少年は“弟”である。
“兄”と“弟”と笑い合っている少年は、“都会”と呼ばれる大きな町からやって来た色の白い子であったが、二人の友と野を駆け回る事が、他の何よりも大好きだった。

楽し気な笑い声が、川と木々の奏でる“音”の中に木霊する。

大岩に登って笑う“兄”と“弟”は、小猿のような身のこなしで跳ねている。
もう一人の“少年”は大岩の向かいにある、少し低い位置の岩に腰掛け、思い切り左足を振り上げた。

――ボゴッ!?

“少年”は川の水を蹴り上げたつもりだったが、川幅の狭い場所だった為に、兄弟が乗っている大岩が埋まる土壁を蹴り上げてしまったのだ。

“少年”の傷一つない、白い足にパラパラと小石や土が落ちる。
見ている方が“痛い”と感じるほどの勢いで蹴り上げていたが、“少年”は肩を跳ね上げただけで痛みは感じていないらしく、それよりも自らの足がめり込む土の向こうに見える“何か”の方が気になるようだ。

“少年”が小さな手を伸ばし薄い土壁を崩していくと、繊細な細工が施された“葛籠”が置かれていた。
なんだなんだ…?と、川へと飛び込む兄弟を背に、“少年”が“葛籠”を川の中へと引っ張り出す。

わらわらと小さな頭を寄せ合い、三人は“葛籠”の蓋を放り投げて中を覗くと…。

――そこには…美しい白色の“法衣”が三枚、入っていた。

少年達は見たこともないほど“真っ白”な着物に喜び、手を伸ばして触れてみる。

“兄”は洋服掛けを手に持ち、自分の身体に着物を当ててクルリと回った。
“弟”はひらひらと空に向かって着物を泳がせて遊んだ。
“少年”は四苦八苦しながらも、その着物を羽織ってみせた。

少年達は各々の着物のここが素晴らしい…、ここが素敵だ…と、報告しては笑った。


――


…ふと“兄”が顔を上げると、“弟”と“少年”が舞を奏でていた。

“兄”が川辺から見上げる中。
“弟”と“少年”は右手に神楽鈴を持ち、静かに身体を動かしている。

山から突き出すように建てられた舞殿に立ち、白い着物を着こなす彼らはまるで…仏に仕える“童子”のようだ。

“兄”は慌てて、自分の持っていた白い着物を洋服掛けから外し、羽織ってみる。
手から滑り落ちた洋服掛けが足の甲を傷付けたが、それよりも自らの身体に合わないほど大きな着物に“兄”は焦った。

――自分も踊りたい…。あの洗礼された場所で、彼らと一緒に舞を奏でたい…。

焦る“兄”は一生懸命に着物を着ようとするが、帯を巻こうにも上手く長さを調節できないのだ。
泣きそうな顔で“兄”は着物を見下ろすが、長さはやはり変わらない。

いつの間にか傍に戻っていた“弟”と“少年”は手伝うと言ったが、美しく着飾った彼らの手でも、上手く“兄”の身体に着物を纏わせることが出来なかった…。


――


夕闇が村を覆う頃、少年達は帰ってきた。

村の大きな道路には屋台が点在し、鳥居には提灯が吊られて火が灯されている。
少年達が祭りの空気にはしゃいでいると、兄弟の母がやって来た。

“弟”が母に抱き付くと、線の細い母はまとめた髪を揺らして笑った。

「今日は祭りよ。なにか、買ってあげましょう。」

そう言って、村の入り口に設置された菓子の屋台を指差す。
色鮮やかな飴が、提灯と夕焼けの光の中で輝いて見えた。

「…その子が明日、旅立つのかい?」

屋台の初老の男が笑って指差す先には…“兄”がいた。
“兄”が驚いて母を見ると、母は悲しそうな顔で言う。

「大丈夫。“あちら”のご主人は、お金持ちだから…。」

“弟”は無邪気に菓子を見つめ、“少年”は不安そうな顔で“兄”を見ている。
“兄”は顔を蒼白に染めて、目を逸らす母の横顔を見つめた。

――祭囃子の、音は遠い…。

屋台に並んだお菓子の数々が、子供達の手の渡る事は…終ぞなかった。


ーーここから夢の感想ーー

最初の視点は“少年”(足をぶつけても痛みは感じなかった等)、それ以降は“兄”の視点で夢は進んでいた。
*だから“弟”の影が薄い…。



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コメント

非公開コメント

No title

おはようございます。
腱鞘炎のお年頃なんですよ。私は、もっと酷くてばね指です。
酷くて辛くなったらお医者さんに相談しましょう。
駐車で嘘のように楽になりますよ。
お大事に。

Re: No title

こんにちは!
ブログ訪問&コメントありがとうございます!

“腱鞘炎”も辛いですけど、“ばね指”はもっと痛いですよね…。

私もお医者さんに診てもらって、鎮痛剤を処方してもらいました。
…痛み止めの注射の効き目は本当に凄いですけどは、点滴と違って痛いですね。

お互いに、早く良くなると良いですね!

お優しいコメント、本当にありがとうございました!

時代を感じる夢日記ですね…

最初は綺麗な夢だったのに、最後に物凄くシリアスな夢に変化しましたね…

Re: 時代を感じる夢日記ですね…

こんにちは!
ブログ訪問&コメントありがとうございます!

そうですね…。
前半部分は“子供達の無邪気さ”が、そして後半部分は“子供達の無力さ”がテーマとなっていたようです。

…“夢日記”には書いていませんが、“ラスト”の展開はかなりシリアスな内容となっていました。

お優しいコメント、本当にありがとうございました!

ぽち猫

初めまして、ぽち猫です。
猫とカタツムリと同居中の機械音痴です。

主に夢日記、どう森&ポケモン関連のプレイ日記を書いていこうと思っています。
…思っているだけです。
あくまで思っているだけで、予定はいつでも未定です。

ゆったりのんびり、猫のように気ままなブログを目指して頑張ります。