夢日記 第75夜 本の虫の主食の味

夢日記
07 /24 2017

こんにちは、ぽち猫です。
ダヤン君通院生活24日目(お薬20日目)…金曜日に血液検査をする予定(薬も10日分追加)。

夢日記アプリに投稿中の夢のお話です。




――本って、美味しいよね。

榛色に変色し始めた本を手に取り、私は思う。

固い表紙。
慣れた重さを弄びながら指先に力を入れて、独特の弾力を堪能する。

石板は“水”には強いけれど、持ち運ぶには重すぎる。
木簡は軽かったけれど、音が大きくなりすぎる。
巻物は量産しやすかったが、巻くのに時間がかかるのだ。

…だから、私が一番“美味しい”と思うのは、やっぱり本になってしまう。

表紙に顔を近付けて、くん…と鼻を鳴らした。


――


紙媒体こそが至高…だとは思わないし、思えない。

すぐに汚れるし、些細なことで破けてしまう。
水にはトコトン弱いし、火気なんて以ての外。

日光には焼けてしまうし、日陰に置きすぎてもカビてくる。
保管場所にだって気を配っておかないと、すぐに“文字”が消えてしまうのだ。

…ここまで“脆い”嗜好品も珍しいであろう。

――でも…。電子だけだと、お腹が膨れることがない。

今の時代、資源を使う本は“過去の栄華”と呼ばれるものだ。
それは紛れもない事実であり、この宝の山の主すらも認める真実だ。

――ここは古書店“幽邃屋”。人々に忘れ去られし遺物の墓場さ。

石板は死んだ。
木簡も亡くなった。
巻物だって消えてしまった。

…なら、本は?
ほんだって、すでに“遺産”と呼ばれる代物だ。

――だけど、もし一冊も本が存在しない世界に飛ばされてしまったら…。私はきっと、飢えて倒れてしまうのだろう。

周りをぐるりと見渡し、本棚に収められた“宝”に目を細める。

文字だけでも良い。
絵が多くても良い。

短編集を読み漁るのも素敵だし、長編作に浸り込むのも悪くはない。
幻想小説や怪奇小説の世界を探検し、歴史書の裏側に想いを馳せる。

甘ったるい恋愛ものは“恋”が理解できない私の口には合わないし、青臭い青春物語のご都合主義感は受け付けにくいが…それでも読めない事はない。

――この店に入るとお腹が空くのは…。きっと、“脳”が活字を求めているから…。

熟成された御伽噺の豊潤な香り。
誰かの生き様を書き殴った墨の匂い。
幾重にも撒かれた伏線を閉じ込める糊の風味。

吸い込むだけで惹き込まれてしまう…その中毒性。

――私はきっと、“中毒者”だ。

けれど、“本の虫”が文字に依存することの“ナニ”がいけないと言うのだろう。

握りしめた確かな質量に、恍惚の表情を浮かべる。

「気を付けるんだよ、お嬢さん?」

――本の素晴らしさは“薬”になるし、“毒”にもなる。

金目銀目の白猫は、片眼鏡をかけた瞳を細めて牙を見せた。

「だけど、私は本を愛する人を“拒絶”しない。」

――他でもない、この私も“中毒者”だが…。これほど恐ろしい“禁断症状”もないから…ね?

しなやかな尻尾の先で、明かり窓の下に置かれた椅子を指す。

「よい読書を、お嬢さん?」

――空腹状態の一頁目は…。それはそれは“格別”だからね。

表紙を捲り、洋灯の灯りを道標に活字を辿る。

それは、ある小さな町の曲がりくねった坂の上。
細い路地の奥にある、小さな古書店での出来事だった。


ーーここから夢の感想ーー

おそらく「第46夜 文字羅列の遺産」と同じ世界観。
*…というより、あの夢の“続き”と思われる。



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コメント

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Re: 前に投稿された夢日記の続きですね!

こんにちは!
ブログ訪問&コメントありがとうございます!

そう言えば、関連性のある夢の題名は似せるようにしていましたね。
頭にパッと浮かんだ題名をそのまま付けてしまいましたが…混乱させてしまったようで、本当に申し訳ないです。

本は良いですよね。
こうい夢ばかりだと、私も安心して夢を楽しめるのですが…なかなか難しいです。

お優しいコメント、本当にありがとうございました!

前に投稿された夢日記の続きですね!

題名が似ていなかったので、読んでビックリしました
私も本が好きなので、こんな夢を見てみたいです!

ぽち猫

初めまして、ぽち猫です。
猫とカタツムリと同居中の機械音痴です。

主に夢日記、どう森&ポケモン関連のプレイ日記を書いていこうと思っています。
…思っているだけです。
あくまで思っているだけで、予定はいつでも未定です。

ゆったりのんびり、猫のように気ままなブログを目指して頑張ります。