夢日記 第95夜「占いなんて、外れてなんぼ」

夢日記「Dream Diary」
03 /16 2018

こんにちは、ぽち猫です。
本当は違う内容の“夢日記”を書く予定でしたが、「これは“今日”書かないとダメなヤツだ!」と思ったので、急いでまとめました(なんとか間に合った…)。

夢日記アプリに投稿中の夢のお話です。




――貴女の人生は、あと何年?

…と、書かれていたから試した訳では断じてない。


――


私達は中華街のど真ん中を歩いていた。
天気は晴れていたハズなのだが、何故か薄暗い印象だった事を覚えている。

「“世界一の肉まん”と、“世界一のシュウマイ”の店しかないやん!」

“班長”のAさんはプリプリしながら呟いた。
Aさんの隣を頑なに譲らない“保健係”のNちゃんもブンブンと首を縦に振る。

「そりゃ毎年、違う店が“世界一”に選ばれてたら、称号も量産されるやろ。」

“副班長”である私は、フラフラと頼りない歩き方をする“撮影係”のHちゃんの腕を引っ張りながら言う。

歩みの速いAさんと、Aさん以外は眼中にないNちゃん。
そして“修学旅行”という歩き回るであろう学校行事に、ヒールの高いブーツを装備して来たHちゃん。

私は無茶ばかり言う上司と、マイペースで制御不能に陥る部下との間で板挟みになる中間管理職のような気分で湯気ばかりが目に付く街並みを眺めた。

「日本三大中華街って言っても、こんなもんなんやな。」

「食事目当てが大半やし、長居するような場所でもないやろ。…と言うか、日本三大中華街が目と鼻の先あるような場所の学生の修学旅行先が、違う土地の日本三大中華街とかナシやろ。」

私の肩に手をかけて片方ずつ足を休めるHちゃんの呟きに、溜め息を吐いた。


――


“日本三大中華街”と称される商店街。
その半分以上は何らかの“世界一”の看板を掲げる食べ物屋で、残りの大半はどういうご利益があるのか分からない五十円の唐辛子ストラップを大量に積み上げただけの土産屋だった。

県外の物珍しさも肉まんを一つ腹の中に放り込めば収まってしまったし、冷静になって地図を見てみれば、見事に食べ物屋しか載っていない。

辺りに散らばる見知った顔の人間達も手持ち無沙汰に携帯を弄るか、自分の食べた“世界一の店”の看板を指差すばかりだ。
…これでは県外まで出て来た意味がない。

「おー。Aとぽち次郎やん。アンタ等は何処の世界一の肉まん食べたん?」

かけられた声に反応して、Aさんと一緒に振り返るとK達がいた。

KはAさんの幼馴染で、何故か私の事を「ぽち次郎。」と呼ぶ。
おそらく、私の鞄に付けられたクマの編みぐるみの名前が「クマ五郎さん。」だからであろう。

ちなみに、どちらも数字自体に深い意味はない。
…強いて言えば、ただ“それっぽい雰囲気”の語感だからである

「入り口から二番目の店やで。Kは?」

「アタシ等はその向かいや。メッチャちっちゃかったよな、肉まん。」

「そうそう!あの大きさで三百円はぼったくりよな!」

手を振りながら合流したRの外国人モデルも真っ青のか細い足を眺めながら頷く。

学生にとって、“一品三百円”はかなりの高級品である。
アルバイトで生活費をセッセと稼いでいるような我ら苦学生からすれば、すれ違い様に「お小遣い少な過ぎー!」と、笑いながらコンビニの飲み物を嗜む同年代は“未知との遭遇”なのだ。

“お小遣い制度”が義務教育までのやりとりだと思っていた私達は、予め用意していたスーパーのお茶で喉を潤しながら時間を潰す。

「KちゃんとMちゃんとAちゃんは?」

「知らん。多分、先生達にくっついとるんやろ?」

「それ、班員バラけ過ぎやろ。…と言うか、あと数十分どうする?もう三往復しとるねんけど。」

私の両肩に腕をかけて全体重をかけてくるHちゃんが手をバタつかせる。
…どうでも良いが、すごく重い。

「…あ、ゲーセン。」

「おー、Hノ助も役に立つ時あるやーん!」

KがHちゃんをバシバシ叩いた。
…ちなみに、あだ名の由来は判明していない(私のあだ名の派生のような気もする)。

何処となく見慣れた雰囲気を醸し出すゲームセンターを眺め、Aさんが宣言した。

「なぁなぁ、プリクラ撮らへん?」

その提案に反対する者はいなかった。
…それだけ皆が暇を持て余していたのだ。


――


そこは人が全く居ない事を除けば、至って普通のゲームセンターだった。
入り口付近にはUFOキャッチャーが並び、両替機やプリクラが一定の距離を保って設置されている。

「あ、Kやん。」

ゲーセンの中にはK達の班員である三人も居たので、折角だからと九人でプリクラを撮ってから班別行動に戻る事にした。

「…あ、見て!“寿命占い”だって。」

特に欲しい景品もなく、そしてゲームが特別に上手い人間も居なかった為、私達はゲーム機の間をウロチョロしていたのだが…そこで“ある物”を見付けてしまった。

――“寿命占い”。貴女の残りの時間を占います。

わりと古い機械が目立つゲーセン内で、一際目立つボロイ見た目。
老舗旅館の地下にあるゲームコーナーの占い機器でも、もう少しマシな色合いをしているだろうと思った。

「漢字が“貴女”って事は、女性限定?」

「限定じゃなくても、男の人はあんまり占いとかしないイメージやけどな。」

「…折角やし、やっちゃう?」

「良いねー。全員の占いを見終わる頃に戻れば良い感じの時間やろ。」

Aさんの提案に、Aさん限定のイエスマンであるNちゃんは全力で首を縦に振りまくる。
Hちゃんもノリノリだし、私も特に反対する理由がない。

何より私達は“占い”という娯楽が大好きな、ごくごく一般的な女学生なのだ。
ホラーな要素の強い内容であっても、それを笑い飛ばせるだけの“図太さ”も兼ね備えている。

「一番手ー!」

Aさんがニヤニヤしながら百円硬貨を投入する。
画面に表示された順にボタンを押し、取り出し口から吐き出された紙片を読み上げる。

「“☆□歳”、肝硬変…。ちょ、わりとリアルな数字やん!」

そこには年齢と死因、さらに“その時”の詳しい状況が何の装飾もなく書かれていた。
大爆笑するAさんの脇をすり抜け、Nちゃんが何の宣言もなく占いを行い、結果をAさんに手渡す。

「何々…“△○歳”、心臓発作。おぉ、Aより長生きやん!」

胸を反らし、ドヤ顔で微笑むNちゃんが退くのを待ってから、Hちゃんも占いを行った。

「えっと、“×△歳”、交通事故…。ちょっ、怖っ!メッチャ怖いんですけどー!」

「Aより若いやーん!Hちゃん、早死にー。」

Hちゃんの寿命は「まだまだ若いのに…。」と、言われるような年齢だったが、それでも今の私達の三倍の年齢である。
…それに全員が“お遊び”だと理解しているので、この辺りは気楽なものなのだ。

「じゃあ、ラスト。ぽちさん、占いまーす!」

すでに三回も手順を見ていたので、とてもスムーズに入力できた。

「どうせぽちちゃんが一番、長生きやろ?この中で一番“年下”な訳やし。」

「だろうねー。」

Aさんの言葉を肯定する。

なにせ、私は“早生まれ”なのだ。
学年内で一番“若い”のだから、その可能性は高いだろう。

「どれどれ…ん?」

出て来た紙片をニコニコと引き抜き…固まる。
笑顔のまま動きを止めた私を見て、班員も首を傾げた。

「…どしたん?」

「…“○×歳”、刺殺。道を歩いていた貴女は突然、後ろから走って来た男に包丁で刺されてしまう。そして倒れた貴女を見て、男は“間違えた!”叫ぶのだ。人違いで刺されてしまった貴女は、慌てる男を視界に捉えつつ、通行人達に看取られながら人生を終えた。」

「…。」

「…。」

「…。」

「…私、あと数年で人生終了のようです。本当にありがとうございました。」

肝硬変、心臓発作、交通事故…は、まだ分かる。
他三人の寿命も「その歳なら、ありえない事でもない。」と思えるものだ。

…しかし、私のこの結果はなんだ?

なんだよ、○×歳って。
それリアルに笑えない若さの年齢やん。

なんなんだよ、間違えられて死ぬって。
犯人の男はうっかり屋さんのドジっ子ちゃんなの?

「えへへっ!刺す相手を間違えちゃった!」なんて、可愛い女の子が相手でも許せんだろう。

悲しいとか、焦りとかの問題ではない。
ただただ、反応に困る結果であった。

――ぱちんっ!

「…はい、仕切り直しね!うわー、ちょっとヤバイねんけど!私あと数年で刺されちゃう!しかも人違いでサヨナラとか絶対、嫌やねんけど!」

「…うわー、TV見とる時にぽちちゃん出て来そうで怖いわー!しかも理由がヤバイ!間違いで刺されてとか死に切れん!呪い発動、待ったナシ!」

手を叩き、何事もなかったかのように私とAさんは息の合ったテンポで言葉を交わす。

関西人は“ツッコミ”も“ボケ”も、臨機応変に使いこなせなくてはいけないのだ。
この程度の“嫌な空気”は、ノリだけで払拭してみせよう。

「…ぽちちゃん。」

“から元気”状態の私とAさんの間に割り込み、Hちゃんがたどたどしく言葉を紡ぐ。

「ぽちちゃんやったら大丈夫やで!ぽちちゃんなら鞄で殴り付けて、その男をボコボコに出来ると思うから!」

にっこり笑顔でサムズアップをするHちゃんの後ろで、Nちゃんが吹き出したのか下を向いて肩を震わせている。

「…せやな。ぽちちゃんなら殴り付けた後に、その男を舎弟にして顎でこき使えると思うわ。」

「君達は私の事をなんだと思っているんだ…。」

Aさんと苦笑し合い、占い結果の書かれた紙片を“旅のしおり”に挟む。

これも一つの“旅の思い出”だ。
大切に保管しておけば、いつかは笑い話に出来るだろう…。

私達は集合時間に余裕を持って、ゲームセンターを後にした。


――


「また、懐かしい“夢”を見たな…。」

ゴロゴロ音の響く布団の中。
無意識に猫達の毛皮を撫でながら、私はぼんやりと考える。

――そう言えば…。あの時の“紙”、何処にやったっけ?

栞代わりに何かの本に挟んだ記憶はあるが、その本が何だったのかが思い出せない。

「…まぁ、良いか。」

どうせ明日、あの“占い”がただの“お遊び”だった事が証明されるのだから…。


ーーここから夢の感想ーー

実際の“修学旅行”は「女の子って、怖い…。」という感想を抱ける程度には、たくさんの波乱万丈な出来事の詰まった三泊四日になりました。
*でも私とAさんは「わりと面白かった。」という思い出です(Mちゃんは「マジで楽しくなかった。」そうですが…)。



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コメント

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ぽち猫さんって3月生まれだったんですね!

私も占いが大好きですけど、そんなに怖い占いがあるなんて知らなかったです!
あと一言見た夢メモも楽しみですけど、たまにで良いので夢日記も書いてもらえれたら嬉しいです!

Re: ぽち猫さんって3月生まれだったんですね!

こんにちは!
ブログ訪問&コメントありがとうございます!

はい、三月生まれです。
“夢日記”の投稿日…の、次の日が“誕生日”でした。

説明文からして怖いですよね。
でも、それを笑顔で引いてしまう女学生軍団も恐ろしいと思いました(他人事)。

一言メモに書いていた夢も、気分が乗れば書くかもしれません。
それまで気長に待っていただけると嬉しいです。

お優しいコメント、本当にありがとうございました!

ぽち猫

初めまして、ぽち猫です。
猫とカタツムリと同居中の機械音痴です。

主に夢日記、どう森&ポケモン関連のプレイ日記を書いていこうと思っています。
…思っているだけです。
あくまで思っているだけで、予定はいつでも未定です。

ゆったりのんびり、猫のように気ままなブログを目指して頑張ります。